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治験・臨床試験 &医薬品開発用語集 |
副作用 |
Side Effect |
解説(1) |
副作用とは? 副作用の本来の意味 |
「副作用」(Side Effect)とは、 本来は、薬物(医薬品含む)の主要な作用である「主作用」(Main Effect)に対して、二次的な、副次的な作用を指します。 したがって、本来「副作用」には、良し悪しの概念はありません。 良い副作用も悪い副作用もあるからです。 |
解説(2) |
副作用と、 薬物有害反応(ADR) |
本来「副作用」には、良し悪しの概念はありません。 しかし、医薬関連の行政分野では、薬物の持つ有害な反応、つまり、「薬物有害反応」(ADR:Adverse Drug Reaction)の同義語として用いられる場合が多いので、注意が必要です。 「薬物有害反応」とは、投与量にかかわらず、投与された薬物(医薬品含む)に対するあらゆる有害で意図しない反応を言います。 また、薬事行政上における「薬物有害反応」の厳密な定義は、 「有害事象」のうち、少なくとも合理的な可能性があり、当該薬物(医薬品含む)との因果関係が否定できないもの。 |
以前、「Side Effect」と「ADR」が混在して非常に紛らわしいことが、ICHの議論で問題となりました。 それ以降、英語圏の国の医薬行政においては、「副作用」を意味する「Side Effect」という言葉を、「薬物有害反応」という意味では使用しないことになったそうです。 しかし、日本では、いまだに、ADRのことを副作用と呼ぶことが多々あり、非常に紛らわしい状態が続いています。 医薬行政において、ADR(薬物有害反応)の意味として、「副作用」は使うべきではない言葉です。 |
※私自身、治験ナビ内で、「薬物有害反応」の意味で「副作用」を使ってしまっている箇所が多数見られます。 医療・医薬関係者以外の方に説明する時は、「薬物有害反応」ではなく「副作用」と言ったほうが圧倒的に理解が進むので、ついその癖が出てしまっています。 気がつく度に修正していますが、あまりにも箇所が多くて修正しきれていないのが実情です。 気づいた方は、どうか御容赦ください。 |
解説(3) | ||||
有害事象と薬物有害反応の関係 | ||||
これらの関係を包含関係で示すと、
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ここで、 投与された薬物と明らかに因果関係がある有害事象 という点が重要です。 ● 薬物との因果関係の疑いが少しでもあれば、問題点として取り上げよう! ● 疑わしきは罰する! という考え方が、「薬事上の副作用」(薬物有害反応の定義の根底にあります。 |
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