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治験・臨床試験 &医薬品開発用語集 |
緊急安全性情報 |
urgent safety information / doctor letter |
解説(1) |
緊急安全性情報とは? |
重篤な副作用が発生した時に、医療の現場に、必要な副作用情報を迅速かつ的確に伝達するために、厚生労働省または製薬会社の判断で、緊急的に医師に配布される文書。 医薬品の安全性(副作用等)に関する重要情報が記載されています。 通称、「ドクターレター」。 また、目立つように用紙が黄色なので、 |
解説(2) |
緊急安全性情報の配布等に関するガイドライン |
厚生省(現厚生労働省)は、平成1年10月2日の薬務局安全課長通知により、「緊急安全性情報の配布等に関するガイドライン」を示し、 緊急安全性情報の様式、 等について定めています。 |
解説(3) |
緊急安全性情報に終わりはない |
市販後10年、時には20年経ってから、緊急安全性情報が出される医薬品もかなりあります。 「医薬品は、10年経っても安全性が確立されないもの」なのです。 市販されてからだいぶ時間が経ったからといって、決して安心することはできません。 常に新しい医薬品が開発・市販されており、それらと併用すれば、未知の副作用が発現する可能性は十分にあります。 臨床の現場での処方には細心の注意が必要です。 |
解説(4) |
緊急安全性情報が製品の売り上げに与える影響 |
日本では、緊急安全性情報が出ると、当該製品の売り上げが急激に下がる現象があります。 一方、欧米では、緊急安全性情報が出ても、それほどは下がらないそうです。 一方、日本でも、例えば、糖尿病治療薬のように、専門医が根拠(科学的根拠等)に基づいて処方している場合は、売り上げがそれほど下がらないと報告されています。 つまり、日本で緊急安全性情報に売り上げが下がる傾向があるのは、医師の多くが根拠に基づいた処方をしていないためだと言えます。 では、そのような医師は何の情報に基づいて処方しているのでしょうか? それは、製薬企業のMR(医薬情報担当者)です。 MRが持ってきた情報に基づいた医療なので、「MR-based Medicine」だと揶揄(やゆ)する人もいます。 |
関連用語 |
使用上の注意 |
副作用報告制度 |
重篤な副作用 |
予測できない副作用 |
副作用 |
薬物有害反応(ADR) |
医薬品の投与と副作用 |
クスリとリスク |
副作用は悪者か? |
主作用 |
重篤な有害事象 |
有害事象 |
副作用報告 ┗医薬情報担当者(MR) |
科学的根拠に基づく医療 (EBM) |
医薬品副作用被害救済制度 |
薬物 |
医薬品 |
医療用医薬品 |
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