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治験・臨床試験 &医薬品開発用語集 |
クスリとリスク |
解説(1) |
「クスリ」は「リスク」? |
医薬系の書籍や新聞などでよく取り上げられる、次のような言葉があります。 「クスリ」を逆さまにすると、「リスク」となる 英語と日本語なので、偶然の一致だとは思いますが、「クスリ」(医薬品)の性格を非常に良く表したブラックジョークであることは間違いありません。 なぜなら、「クスリ」と「リスク」は表裏一体の関係であることは、まさしく事実なのですから。 |
解説(2) |
リスクの回避 |
通常、軽微な疾患(症状)の治療には、重大な副作用の可能性のある医薬品は用いません。 逆に、非常に致命的な疾患の治療には、重大な副作用の可能性があっても、最も治療効果のある医薬品を使います。 まず、その危機的状況を脱することが優先されるからです。 |
解説(3) |
「クスリ」に「リスク」はつきもの |
一般に、 例えば、癌の治療における抗癌剤の投与が挙げられます。 抗癌剤は、癌細胞を殺すと同時に、正常な細胞までも破壊してしまいます。 それによる副作用の辛さは、想像を絶しているとさえ言われます。 もちろん、より副作用の少ない抗癌剤の開発が現在、急ピッチで進められています。 以前に比べれば、抗がん剤の副作用は多少軽くなってきてはいるとのこと。 それでも依然として、抗がん剤の副作用は、治療自体を除けば、患者にとって最大の悩みの種ではないでしょうか? |
解説(4) |
効果とリスクの二者択一 |
@ 効果は低いが、 A 効果は高いが、 ※安全投与範囲: 日本では、これまで、主に前者@のタイプの薬が多く使われてきました。 このような薬だと、あまり効きはしないのですが、大きな副作用も出ません。 もともと、改善の見込みが無いような、痴呆症(脳血管障害、アルツハイマー)などには、「家族の気休めになる」「病院も儲かる」「 一方、欧米の薬は、非常に良く効きます。 その代わり、処方(投与法、投与量)を間違うと、すぐに副作用が出るという、リスクと効果の高い後者Aのタイプの薬が主流でした。 では、どちらがいいのか? 「効き目のある薬を、 しかし、それだけの高度かつテーラーメードな処方が、日本の3分間診療の現場で、薬剤の知識が不十分だと言われている医師達によって、果たしてどこまでできるのか、 非常に疑問です。 だからといって、国民皆保険の状況で、高レベル高品質の医療を安価で提供できるかと言えば、それも不可能だと言わざるを得ません。 |
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