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体内で代謝されてから作用を及ぼすように設計された薬剤。

注射、服用、塗布等の方法により投与された薬物は、目標となる部位に至る途中で、消化管などから吸収・分解され、最終的に患部に届く量(濃度)は、かなり少なくなってしまいます。

そこで消化管からの吸収を避けるため、あらかじめ、別の物質に化学構造を変えておき、体内あるいは目標部位に到達してから
元の化合物に戻り、薬効効果を発揮(活性化)するように、薬剤を設計しておく方法があります。

このように科学的に修飾された医薬品を、
プロドラッグ」と呼びます。

 
 

例えば、抗癌剤として期待されている「高分子プロドラッグ」は、薬物が可溶性の高分子と結合している構造で、通常の体内では毒性も活性も示しません。

しかし、患部である癌細胞に到達すると、高分子の結合が切れ、薬物の活性が復活し、癌細胞を攻撃します。

この場合、「高分子化合物は癌組織周辺に集まりやすい」という性質が利用されています。

 
 
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