→ 用語集インデックス
戻るボタン

治験における試験デザインの1つで、

2群の各被験者に、被験薬と対照薬を時期を互いにずらして投与し、それぞれの結果(反応)を集計し評価する試験方法。

    時期1  時期2
A群: 被験薬→対照薬
B群: 対照薬→被験薬

言いやすさから、単に
クロスオーバー試験
クロスオーバースタディ
と呼ぶことが多いようです。

また、「交差試験」「交互試験」と呼ばれることもあります。

比較的症状の安定している慢性の疾患で、
傾向変動が見られず、薬剤の効果が速やかに発現し、かつ、治療中止後は患者が基準値の状態にすぐに戻り、薬剤の治療効果が可逆的な場合
(不可逆的[治癒または死亡]でない場合)
に適している試験方法です。

逆に、自然治癒傾向の大きい急性疾患には不適当とされています。

 
 

1)並行群間比較試験に比べて、データのばらつきが少なく、症例数が少なくて済み
順序効果・時期効果もよりわかること。

→ (並行)群間比較試験

そのため、生物学的同等性試験でよく利用される試験法です。

→ 生物学的同等性試験

2)いずれの患者に対しても、数種類の用量が投与される場合は、母集団の平均的用量−反応曲線だけでなく、個々の患者の用量−反応曲線の分布も推定できること。

3)漸増デザインとは対照的に、用量と時間の交絡がなく、かつ、持ち越し効果がよりよく評価されること。

→ 漸増試験

→ 交絡(バイアスの一種)

 
 

@ 治療中止例が多いと分析上の問題が起こりうること、

A 個々の患者にとって試験期間が極めて長くなることがあること 、

B 持越し効果(前治療薬による効果)
  順序効果(投薬順序による効果)
  時期効果(時期と治療の交互作用)
  についての
  解析・解釈が難しいこと、

C ウォッシュアウト期間が必要なこと。

 
 
持ち越し効果
ウォッシュアウト
(並行)群間比較試験
二重盲検比較試験(DBT)
単盲検試験
非盲検試験
漸増試験
要因試験
生物学的同等性試験
バイアス(偏り)
製剤学
製剤
 
 
戻るボタン
→ 用語集インデックス