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| 治験・臨床試験 &医薬品開発用語集 |
| ファーマコゲノミクス(PGx) |
| Pharmacogenomics |
| 解説(1) |
| ファーマコゲノミクスとは? |
ゲノム情報に基づいた 特定の疾患群に対して、 |
Pharmacology(薬理学)と |
具体的には、 さらには、 |
また、「薬剤投与に関してゲノム情報を広く臨床領域に応用することを研究する分野」という意味でも使われます。 この意味においては、 |
ファーマコゲノミクスの重要な点は、 従って、製薬企業及びバイオ企業など、創薬側主導で行われる研究活動です。 |
| 解説(2) |
| ファーマコゲノミクスとオーダーメード医療 |
従来の医薬品は、同じ疾患群の患者10人に投与しても、良くてせいぜい7割の患者にしか効かないというものでした。 これは、各患者の体質(遺伝子)の差によるもので、効く効かないだけでなく、副作用が発生するかどうかも、個人差がありました。 これも、各患者の体質(遺伝子)の差によるということが、これまでの研究から分かってきました。 同じ患者群であっても、薬剤の有効性及び副作用の発現が、個人個人の遺伝子に密接な関係があるのであれば、 |
ファーマコゲノミクスによって、個人の遺伝子情報と薬剤の副作用・有効性の関連が明らかになり、それにより開発及び確立された「個に最適な薬剤及び投薬法」によって、副作用の発生が抑えられたり、薬剤の効果が現れないということが少なくなれば、 それは、患者の命を救ったり、QOLを高めたりするだけでなく、国全体の医療費の削減にも寄与すると期待されています。 |
また、遺伝子の違いにより、患者によって薬が効き始める時期に差がある、ということもわかってきています。 患者によって薬に対する反応開始時期が違うことが事前にわかっていれば、薬の投与スケジュールは当然変わってきます。 薬の効き始めが遅いため、一見、薬が効かないと判断され、別の薬に替えてしまって、結果としてより治療効果の低い薬を使ってしまう、という事態を避けることができるでしょう。 このように、ファーマコゲノミクスは、オーダーメード医療とは切っても切れない関係にあるのです。 |
| 解説(3) |
| ファーマコゲノミクスの意義 |
これまで研究開発されてきた薬剤の中には、治療効果は非常に高くても、副作用が強すぎるため、 ● 開発を中断した薬剤 それらについても、ある特定の遺伝子を持つ患者に対しては、安全に投薬できるかもしれません。 ファーマコゲノミクスによって、それらの薬剤が再び陽の目を見ることができれば、患者にとって治療の可能性が高まるため、非常に喜ばしいことでしょう。 ファーマコゲノミクスは、患者と製薬企業、両者WIN−WINの関係を実現できるのです。 |
| 解説(4) |
| ファーマコゲノミクスと治験 |
新薬候補となる薬物が発見された時点で、その薬物への副作用が発現するような遺伝子が事前に分かれば、治験の被験者をリクルートする際に、副作用が発現しそうな被験者を除外することができます。 また、その薬物に対して治療効果が現れない被験者を除外することもできます。 効果が現れる被験者だけ集めれば、その薬物の効果をより確実に確かめられるはずです。 ファーマコゲノミクスの発展によって、製薬企業は、治験をより安全かつ効果的に実施することができるようになります。 被験者としても、副作用の可能性に怯えることなく、安心して、治験に参加することができるでしょう。 自分には治療効果のない治験に参加して、時間と治療機会を無駄にすることもなくなります。 |
| 解説(5) |
| ファーマコゲノミクスと新薬開発 |
副作用の発現の可能性が高い患者を避けて治験を実施し、重篤な副作用発現による開発中止のリスクを下げられれば、もともと効き目の低い患者に対する治験を回避できれば、製薬企業における新薬開発リスクも下がります。 結果的に薬剤価格の抑制、ひいては医療費の削減が期待できます。 |
また、ファーマコジェノミクスの成果を完全に逆手にとって新薬開発をする、という方法もあります。 開発段階でファーマコジェノミクスを導入することにより、使用対象となる患者群を限定しない医薬品を開発するのです。 全ての患者に対して、安全な薬(副作用が現れずまたは少ない)で、かつ、ある程度の治療効果があるという「夢の薬」が、もしかしたらできるかもしれません。 遺伝子多型の点からなかなか難しいかもしれませんが、ファーマコジェノミクスにより、副作用が少なく効果があることが証明されれば、患者は安心して投薬治療を受けることができるのです。 |
| 解説(6) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ファーマコゲノミクスのメリット | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 関連用語 |
| フェノタイプ (遺伝情報に基づいて作られる生物の形態や性質) |
| ジェノタイプ (個人の遺伝子構成等) |
| ゲノム創薬 |
| プロテオーム創薬 |
| トキシコゲノミクス |
| オーダーメード医療 (テーラーメード医療) |
| バイオインフォマティクス |
| ポストゲノム |
| SNPs (スニップ:遺伝子多型) |
| 機能性RNA |
| メッセンジャーRNA |
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