→ 用語集インデックス
戻るボタン

医療消費者である患者の主体的な意思が中心におかれる医療

単に病気を治療するだけではなく、
患者の幸福と満足を追求することが医療の本質である」ととらえ、
患者の立場に立って医療を実践すること。
また、それを支援・促進する体制のこと。

英語では、
Patient-centred Health Care
(PCHC)
とも表現されます。

 
 

「医師と患者の間には、医療に関する専門知識と経験の差が歴然とあるのだから、患者は医師の言うことを素直に聞いていればいいのだ」

という思想に基づいた従来の「医師中心の医療」に対立する概念として、「患者中心の医療」という概念が、医療関係者を中心にさかんに提唱されるようになりました。

● 患者自身が医療情報(疾患・治療情報)を身に付け、治療法、時には医師・医療機関を選択し、積極的に自分の治療に関与していく。

● それを、医療機関、政府、地方自治体、各種団体が協力して、全面的に支援していく。

このような「患者中心の医療」の概念は、医療のあり方を根本から見直すものとして注目され、その大きな流れは既に動き出しています。

 

従来の、医師に全てを委ねる「お任せ医療」から、患者の意思と判断を尊重した「お好み医療」への脱却。

もちろん、意思決定をするからには、患者の責任も発生します。

「自分には医療の専門知識がない」
「意思決定に自信がない」
と不安に感じる患者も多いでしょう。

中には、自分では判断できないから医師の判断に任せた方が楽だ、という患者もいるでしょう。

しかし、患者の意思決定をサポートするのも、医師・看護師等の医療従事者の重要な役目だと言えます。

医療従事者は、「医療行為者」であると同時に、「医療コンサルタント」、「医療アドバイザー」でもあるのです。

→ 医療におけるインフォームドコンセント
 
 

各種医療情報とは、疾患、治療法、医薬品、副作用等のこと。

単に情報を提供するだけでなく、インターネット等による容易なアクセス手段の提供が求められます。

今や治療情報・医薬品情報がインターネットを通じて、世界中のHPから入手できるようになりました。

時には、患者の方が医師よりも、最新の治療法や医薬品について、詳しい情報を持っている場合も考えられる時代なのです。

医師よりも患者の方が、自分の問題である分だけ情報収集に熱心なので、当然なのかもしれません。

これからは医師も薬剤師も、うかうかしていられません。

こうなってくると、もはや、患者と医師・看護師・薬剤師等の医療スタッフとの関係は、単なる医療サービスの受領者・提供者ではなく、「医療パートナー」というべきでなのです。

大きな病院では、時間予約システムを採用して、待ち時間を減らす工夫をするところが増えて来ました。

医師は常に最新の治療法についてアンテナを張り、患者に最適な医療を提供できるように努めなければなりません。

医療行為において、過去の経験も重要ではありますが、それに依存(盲信)していることは、患者にとってはとても不幸なことです。

→ EBM(科学的根拠に基づく医療)

→ 患者アドボケート

 
 
患者の権利章典
情報の非対称性
パターナリズム(父権主義)
インフォームドコンセント
医療におけるインフォームドコンセント
患者アドボケート
科学的根拠に基づく医療
(EBM)
 
 
戻るボタン
→ 用語集インデックス