医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令
(医療機器GCP)

 実施医療機関の長は、治験の期間が一年を越える場合には、一年に一回以上、当該実施医療機関において治験を継続して行うことの適否について、前条第一項の規定により意見を聴いた治験審査委員会(当該治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的事項について前条第四項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合にあっては、同条第一項の規定により意見を聴いた治験審査委員会及び当該専門治験審査委員会)の意見を聴かなければならない。

2 実施医療機関の長は、第二十八条第二項及び第三項並びに第三十九条第二項の規定により通知を受けたとき、第六十八条第二項及び第三項並びに第七十四条第三項の規定により報告を受けたときその他実施医療機関の長が必要があると認めたときは、当該実施医療機関において治験を継続して行うことの適否について、前条第一項の規定により意見を聴いた治験審査委員会
(当該治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的事項について前条第四項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合にあっては、同条第一項の規定により意見を聴いた治験審査委員会及び当該専門治験審査委員会)
の意見を聴かなければならない。
3 前二項の規定により専門治験審査委員会の意見を聴く場合については、前条第五項の規定を準用する。
4 実施医療機関の長は、第四十一条第二項に規定するモニタリング報告書を受け取ったとき又は第四十二条第三項に規定する監査報告書を受け取ったときは、当該実施医療機関において治験が適切に行われているかどうか又は適切に行われたかどうかについて、前条第一項の規定により意見を聴いた治験審査委員会の意見を聴かなければならない。
 
 

1 実施医療機関の長は、治験の期間が1年を越える場合には、1年に1回以上、当該実施医療機関において治験を継続して行うことの適否について第49条第1項の規定により意見を聴いた治験審査委員会の意見を聴く他、当該治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的事項について第49条第4項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合には、当該専門治験審査委員会の意見を聴くこと。

2 治験審査委員会及び第49条第4項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合には当該専門治験審査委員会は、実施中の各治験について、被験者に対する危険の程度に応じて、少なくとも1年に1回の頻度で治験が適切に実施されているか否かを継続的に審査すること。

また、必要に応じて、治験の実施状況について調査すること。

3 継続審査を行う治験審査委員会は第49条第1項の規定により意見を聴いた治験審査委員会及び第49条第4項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合には当該専門治験審査委員会である。

 
 

1 実施医療機関の長は、不具合情報等の報告等を受けたときは、当該実施医療機関において治験を継続して行うことの適否について第49条第1項の規定により意見を聴いた治験審査委員会の意見を聴くほか、当該治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的事項について第49条第4項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合には、当該専門治験審査委員会の意見を聴くこと。

なお、実施医療機関の長は、第28条第2項の規定による不具合等の発生についての発現状況一覧等において、通知すべき不具合等がなかった場合は、治験審査委員会の意見を聴かなくてもよいこと。

2 治験審査委員会又は専門治験審査委員会の意見を聴く場合には、これらの治験審査委員会が事態の緊急性に応じて速やかに意見を述べることができるよう、実施医療機関の長は、第49条第2項若しくは第49条第6項の規定による契約又は第47条第2項に規定する手順書において治験審査委員会との連絡方法等について明らかにしておくこと。

3 実施医療機関の長は、
重篤で予測できない不具合等について治験依頼者から通知を受けた場合(第28条第3項参照)、
重篤な有害事象又は不具合について治験責任医師から通知を受けた場合(第68条第2項)、
治験に継続して参加するかどうかについて被験者の意思に影響を与えるものと認められる情報を入手し、説明文書を改訂した旨治験責任医師から報告を受けた場合(第74条第3項参照)
その他実施医療機関の長が必要であると認めたときは、
第49条第1項の規定により意見を聴いた治験審査委員会の意見を、第49条第4項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合には当該専門治験審査委員会の意見を聴くこと。

なお、この場合の「実施医療機関の長が必要であると認めたとき」とは、治験の実施に影響を与えるもので、被験者に対する精神的及び身体的侵襲の可能性があり、被験者への危険を増大させる変更をいう。

注1)実施医療機関の長は、治験期間を通じて、治験審査委員会の審査の対象となる文書(第51条第1項参照)を最新のものにすること。

治験依頼者から追加、更新又は改訂された当該文書が提出された場合には治験審査委員会及び治験責任医師に、治験責任医師から追加、更新又は改訂された当該文書が提出された場合には治験審査委員会及び治験依頼者に、それらの当該文書の全てを速やかに提出すること。

注2)治験依頼者は、治験期間を通じて、治験審査委員会の審査の対象となる文書のうち、治験依頼者が提出すべき文書を最新のものにすること。

当該文書が追加、更新又は改訂された場合には、その全てを速やかに実施医療機関の長に提出すること。

なお、治験実施計画書の改訂にあっては、第7条第1項の規定に基づき治験実施計画書の分冊を作成しており、当該分冊に記載された当該実施医療機関以外の実施医療機関に特有の情報を改訂する場合を除いて差し支えないこと。

注3)治験責任医師は、治験実施前及び治験期間を通じて、治験審査委員会の審査の対象となる文書のうち、治験責任医師が提出すべき文書を最新のものにすること。

当該文書が追加、更新又は改訂された場合には、その全てを速やかに実施医療機関の長に提出すること。

4 実施医療機関の長は、自ら治験を実施する者の行う治験について治験中の不具合に関する報告を受けたとき(第39条第2項参照)、治験使用機器の重篤な有害事象又は不具合の発生を認め治験責任医師から報告を受けた場合(第68条第3項参照)その他必要と認めるときは、治験の継続の適否について治験審査委員会の意見を、第49条第4項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合には当該専門治験審査委員会の意見を聴くこと。
 
 

1 実施医療機関の長は、第1項又は第2項の規定により意見を聴いた専門治験審査委員会が意見を述べたときは、速やかに当該意見を特定の専門的事項について意見を聴かれた治験審査委員会に報告すること。

 
 

1 実施医療機関の長は、自ら治験を実施する者の行う治験について、モニタリングの報告書又は監査報告書を受け取ったときは、当該実施医療機関における治験の実施の適切性について、治験審査委員会の意見を聴くこと。

なお、本項の趣旨は、モニタリング又は監査が適切に実施されたことを確認するための規定であり、自ら治験を実施する者が行う治験が適切に行われたことについて、モニタリング又は監査に関して、治験審査委員会による確認も合わせて実施することにより、モニタリング、監査及び治験審査委員会が相互に点検する趣旨のものである。

注)第49条第1項の規定により、2つ以上の治験審査委員会の意見を聴いた場合には、治験の継続審査等についても、同様の治験審査委員会に意見を聴くこと。

 
 
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