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1960年代から、米国の医療の現場において、患者が医師の権威に盲目的に従う関係が問題になり、消費者運動の一環として、「消費者としての患者」の権利を求める運動が盛んになりました。

特に、「医師側の説明義務」と「患者側の同意の権利」が焦点になり、

1973年に米国病院協会(AHA)によって
患者の権利章典」が制定され、

インフォームドコンセント」 と「患者の知る権利」が確立されました。

なお、「患者の権利章典」に規定された「インフォームドコンセント」は、あくまでも「一般的な治療におけるインフォームドコンセント」であり、「臨床試験におけるインフォームドコンセント」は対象となっていませんでした。

 
 

米国病院協会(AHA)は、2003年、
「患者の権利章典」
(A Patient's Bill of Right :PBR)を
「治療におけるパートナーシップ」
(The Patient Care Partnership :PCP)
に置き換えました。

変更内容の特徴は、タイトルの変更の通り、患者の権利の協調から、患者と医療関係者のパートナーシップの強調への変化。

変更理由は、

患者の権利の法制化によって患者の権利が社会に認知されたこと

患者の権利を強く掲げることが、必ずしも患者の安全につながらないことが顕在化したこと(医療事故の頻発など)

「患者の権利章典」も、その役目を終え、次のステージに進む時がきたということなのでしょう。

変更の経緯や理由についての詳細は、以下のレポートに書かれています。

『アメリカ病院協会の「患者の権利章典」の変化とその特徴』−権利の宣言からパートナーシップへ−(大野博)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/
iken/21/3/21_3_309/_pdf

 
 
インフォームドコンセント
インフォームドコンセント発祥の真実
医療におけるインフォームドコンセント
ヘルシンキ宣言
ニュルンベルグ網領
社会的に弱い立場にある者
情報の非対称性
患者中心の医療
患者アドボケート
 
 
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