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一般的には、あることを実現することに対して支払われる報奨金、奨励金、メリットのこと。
 
 

だいぶ以前(法令GCP施行前)は、医師が治験に協力すると、高額の謝礼を製薬企業からもらえたので、医師は喜んで治験の担当実施を引き受けました。

製薬企業の依頼があれば、医師は進んでデータの捏造も行いました。

また、MRが治験を医師に依頼し、高額の謝礼を渡すことによって、当該医療機関における自社製品(医薬品)の採用を図るといった、販促活動の一環として、治験が利用されていたという経緯もあります。

このような医師と製薬企業の癒着によって、治験データの信頼性が損なわれるという弊害があるため、現在は治験実施の謝礼として、製薬企業から医師に直接金銭を渡すことは禁止されています。

GCP施行後は、治験協力への経費は製薬企業から治験を担当する医師に直接支払うのではなく、治験実施施設(医療機関)に払ってから、その医療機関内で、各担当医師に研究費として分配される仕組みに改められました。

製薬企業が支払う額にも、根拠(算定基準)が決められるようになったので、異常に高い協力費は無くなりました。

その結果、以前のように、医師が製薬企業から莫大な謝礼をもらうことも無くなりました。

その代わり、医師が自分の通常業務以外に、面倒な治験業務をわざわざ引き受けるメリットも無く、医師の治験に対する協力度が全体的に低下した、という問題が発生しています。

もちろん、GCPによって、治験実施に関する手続きの煩雑化や作成書類・保管資料の増大し、その結果、医師が治験に手を出しにくくなったというのも、医師の治験に対する協力度低下の原因となっていることもあります。

(この点は、CRCの採用やSMOへのアウトソーシング、治験ネットワークへの参加等で解決できますが。。。)

 
 

@ 治験実施にあたり繁雑な業務が多い

A 治験による収入的メリットがない

B 研究時間が削減される

C 学術的評価がない

 
 

金銭面のメリットについては、解決は難しいので、金銭以外のメリットを考えるしかありません。

そもそも医師は、非常に勤勉で、学問への意欲も、人並み外れて高い種類の人々です。

「新薬・新しい治療法への期待」「最新の治療法に対する学術的興味」はもともと高いので、あとは、医師のプライド・名誉欲をくすぐるような仕組み、

つまり、

治験に参加することによって、研究者として対外的に高く評価されるような仕組み

を構築するだけです。

そのためには、
「治験の学問的評価をさらに高めること」
「学会や医療機関内での
 治験の位置づけをさらに高めること」
が重要です。

 
 
利益相反
治験活性化
治験空洞化
データの捏造
 
 
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