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治験・臨床試験 &医薬品開発用語集 |
利益相反(COI) |
conflict of interest |
解説(1) |
利益相反とは? |
利益相反とは、 共同研究先の企業から寄付や株式といった私的利益を受けること、 及び、 自身が役員を務める企業・団体のために研究活動を行い、直接の私的利益を得ることにより、教育者や公務員としての公的責任が疑われるおそれがある状態。 |
解説(2) |
利益相反の問題点 |
具体的にどのような点が問題であるかというと、 国立大学教授が、 (2)国の補助金や大学の研究設備・資金・人を利用した研究成果によって、教授が個人的に多額の収入を得ることは、私的な利益追求行為とみなされます。 (3)共同研究した特定の企業による特許取得を優先させるために、研究成果の公表を遅らせることは、学問の進歩の妨げになります。 |
解説(3) |
治験・臨床試験と利益相反 |
利益相反は、 一般に利益相反は、公共福祉及び倫理規定に反する可能性があるため、問題視されます。 しかし、特に、治験などの臨床試験においては、患者(被験者)の生命及び身体機能に直接影響するので、より高度な公平性が求められます。 治験及び臨床試験が国民の信頼を得るには、さらなる透明性確保が不可欠であり、厳格な対応が求められています。 米国ペンシルベニア大学では、遺伝子治療中に患者が死亡するという事故があり、当該治験の実施医師が製薬企業の株式を持っていたことが発覚し大問題になりました。 当大学は、これを機に、臨床試験に特化した利益相反規定を新たに策定し、その中では、研究者やその直近の家族が製薬企業などの役職についたり、相当の支払いを受けている企業の治験に参加することを禁止しているほか、企業からの研究資金などをすべて開示するよう、研究者に義務づけているそうです。 |
関連用語 |
医師主導治験 |
医師インセンティブ |
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