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治験及び臨床試験において、
医師あるいは、
治験依頼者(製薬企業)が
自分または自社にとって
都合が良いように
(期待したデータとなるように)
(承認が得られやすいように)
症例データを書き換えること。

データメイキング」とも言います。

 
 

データの捏造など、医療に関わる者として、一番してはいけないことです。

しかし、省令GCPが施行される前は、

捏造せにゃ損損!

と言わんばかりに、陰で盛んに行われていました。

だいぶ前になりますが、ほとんど効かない薬が承認取り消しになり、話題になりました。

そのような薬を、なぜ市販することができたのでしょう?

データが捏造され、そのまま承認された薬である可能性は十分考えられます。

治験を担当する医師は、データを捏造する見返りに、製薬企業から、たんまり謝礼をもらえるので、研究費に当てたり、自分のお小遣いにしていました。

 
 

省令GCPが施行されると、今度は法律なので、罰則が厳しくなります。

とたんに、製薬企業も捏造を控えるようになりました。

万が一捏造が見つかれば、開発中止だけでなく、製薬企業の業務停止命令が発令されます。

結局、効き目の高い新薬候補物質を地道にまじめに見つけるのが、製薬企業にとっても安全かつ確実な道なのです。

それでも、時々、功をあせった開発担当社員がデータ捏造を画策し、捏造がばれて、新聞で報道されることがありますが。。。

 
 

GCP施行後は、治験協力費は製薬企業から治験を担当する医師に直接支払うのではなく、治験実施施設(医療機関)に払ってから、その医療機関内で、各担当医師に研究費として分配される仕組みに改められました。

製薬企業が支払う額にも、根拠(算定基準)が決められるようになったので、異常に高い協力費は無くなりました。

治験を行う医師は、以前はデータを捏造する代わりに莫大な謝礼を製薬企業から直接もらえていましたが、それができなくなりました。

したがって、法律(GCP)に違反するという危険を犯してまでデータを捏造するうま味は、もはやありません。

しかし、データの捏造が無くなった代わりに、今度は医師の治験に対する意欲、協力度も低下してしまった、という別の問題が起きています。

 
 
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