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| 治験・臨床試験 &医薬品開発用語集 | 
| 医薬品フォーミュラリー | 
| Drug Formulary | 
| 解説(1) | 
| 医薬品フォーミュラリーとは? | 
| 米国において、個々の医療機関が使用できる医薬品の採用品目リストのこと。 単に「フォーミュラリー」と呼ぶ場合も多いようです。 | 
| 薬物治療を行う際、医師は所属する医療機関のフォーミュラリー内の医薬品で、治療方針を立てます。 フォーミュラリーは、いわば「薬剤選択の基準」として位置づけられています。 従って製薬企業にとっては、医療機関のフォーミュラリーに採用されるかどうかが死活問題となります。 | 
| 解説(2) | 
| 医薬品フォーミュラリーの目的 | 
| 医療機関がフォーミュラリーを作成する目的は、エビデンスを基本とした薬剤選択によって、合理的な治療を行い、患者のQOLを向上させ、同時に治療にかかる薬剤費を削減することです。 クリニカル・パスによる医療最適化と密接な関係があります。 特に米国では、保険会社からの強力な指示によって、「薬剤費削減」が徹底されているため、フォーミュラリーには、ジェネリックも高い割合で含まれます。 | 
| 解説(3) | 
| フォーミュラリーの策定 | 
| 医療機関がフォーミュラリーを策定する際には、医学文献、各種臨床データ、診療ガイドライン、経済性(薬剤費、治療費)などが考慮されます。 策定にあたっては、製薬企業や卸との契約も考慮されます。 フォーミュラリーの効果的な構成は 、医療機関にも経済的メリットをもたらすので、医療機関にとっては重要です。 なお、フォーミュラリーは、契約医療機関における薬剤費管理の目的で、保険会社が策定する場合もあります。 また、製薬企業がMRによる医師へのプロモーション用に、フォーミュラリーを提案する場合もあります。 その場合、他の薬剤(他社製品も含む)との組合せによる処方パターンを提示するなど、包括的に薬剤費を抑制する案を示すといった、涙ぐましい工夫を凝らしながら、自社製品の採用促進を図っています。 米国では、薬剤選択の基準となる「医薬品フォーミュラリー」が普及しており、薬剤の選択権が、医師からフォーミュラリー自体に移行しつつあります。 それに伴い、MRによる医療機関の情報提供対象者が、従来の医師から、薬剤部長や看護師長へと広がってきています。 特に、フォーミュラリーの選定に強い影響力を持つ薬剤部長への情報提供は、重要とされています。 | 
| 解説(4) | 
| フォーミュラリーブック | 
| フォーミュラリーは、通常、医療機関内の検討委員会で、医師、薬剤師、看護師などを交え検討され、承認された薬剤(商品名、剤形など)は、「フォーミュラリーブック」(Formulary Book)に収載されます。 原則として、同じ薬効の同種の薬剤は複数採用されず、経済効果の高い方の薬剤が採用されます。 この本に収載されていない薬剤を医師が処方したい場合は、事前に院内の専門委員会あるいは専門ドクターに承認を受けなければなりません。 | 
| 関連用語 | 
| アウトカム | 
| 薬価/薬価制度 | 
| 薬剤経済学 (ファーマコエコノミクス) | 
| 医療経済学 (メディカルエコノミクス) | 
| ジェネリック(後発品) | 
| 先発医薬品(先発品) | 
| 薬剤比率 | 
| 医薬品のライフサイクル | 
| 医薬品のライフサイクルマネジメント | 
| 製品のライフサイクルマネジメント | 
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