医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令 (医療機器GCP) |
第四章 治験を行う基準 |
第三節 治験責任医師 |
第66条 治験実施計画書からの逸脱 |
治験責任医師は、被験者の緊急の危険を回避するためその他医療上やむを得ない理由により治験実施計画書に従わなかった場合には、全てこれを記録し、その旨及びその理由を記載した文書を直ちに治験依頼者が治験を依頼する場合にあっては治験依頼者及び実施医療機関の長に、自ら治験を実施する者が治験を実施する場合にあっては実施医療機関の長に提出しなければならない。 |
2 治験依頼者が治験を依頼する場合における前項の規定による文書の提出については、第十条第二項から第五項までの規定を準用する。 この場合において、これらの規定中「治験の依頼をしようとする者」とあるのは「治験責任医師」と、「実施医療機関の長」とあるのは「治験依頼者」と読み替えるものとする。 |
医療機器GCPガイダンス 【解説】 |
〈第1項〉 |
1 治験責任医師又は治験分担医師は、治験責任医師が治験依頼者との事前の文書による合意及び治験審査委員会の事前の審査に基づく文書による承認を得ることなく、治験実施計画書からの逸脱又は変更を行ってはならない。 ただし、被験者の緊急の危険を回避するためのものであるなど医療上やむを得ないものである場合又は治験の事務的事項 |
2 治験責任医師又は治験分担医師は、治験実施計画書から逸脱した行為を理由のいかんによらず全て記録しておくこと。 治験責任医師は、逸脱した行為のうち被験者の緊急の危険を回避するためその他医療上やむを得ない理由により治験実施計画書に従わなかったものについてのみ、その理由等を説明した記録を作成し、直ちに治験依頼者及び実施医療機関の長に提出すること。 |
3 自ら治験を実施する者の治験において、治験責任医師又は治験分担医師は、治験実施計画書から逸脱した行為を理由のいかんによらず全て記録しておくこと。 治験責任医師は、逸脱した行為のうち被験者の緊急の危険を回避するためその他医療上やむを得ない理由により治験実施計画書に従わなかったものについてのみ、その理由等を説明した記録を作成し、直ちに実施医療機関の長に提出すること。 |
4 治験責任医師又は治験分担医師は、被験者の緊急の危険を回避するためのものである等医療上やむを得ない事情のために、治験依頼者との事前の文書による合意及び治験審査委員会の事前の承認なしに治験実施計画書からの逸脱又は変更を行うことができる。 その際には、治験責任医師は、逸脱又は変更の内容及び理由並びに治験実施計画書の改訂が適切な場合にはその案を可能な限り早急に治験依頼者並びに実施医療機関の長及び実施医療機関の長を経由して治験審査委員会に提出してその承認を得るとともに、実施医療機関の長の了承及び実施医療機関の長を経由して治験依頼者の合意を文書で得ること。 |
5 治験責任医師は、無作為割付の手順が規定されている場合にはこれに従い、治験機器割付記号が治験実施計画書を遵守した方法でのみ開封されることを保証すること。 盲検法による治験において予め定められた時期よりも早い段階での開封 |
6 治験責任医師は、治験の実施に重大な影響を与え、又は被験者の危険を増大させるような治験のあらゆる変更について、治験依頼者、実施医療機関の長及び実施医療機関の長を経由して治験審査委員会に速やかに報告書を提出すること。 |
7 治験責任医師は、自ら治験を実施する者の実施する治験においては、被験者の緊急の危険を回避するためその他医療上やむを得ない理由により治験実施計画書に従わなかった場合には、実施医療機関の長にその旨及びその理由を記載した文書を直ちに提出すること。 なお、提出された内容については、実施医療機関の長を経由して治験審査委員会等に速やかに報告すること。 |
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