医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令
(医療機器GCP)

 治験責任医師等は、第七条第三項又は第十八条第三項に規定する治験においては、次の各号の全てに該当する場合に限り、被験者となるべき者及び代諾者となるべき者の同意を得ずに当該被験者となるべき者を治験に参加させることができる。

一 被験者となるべき者に緊急かつ明白な生命の危険が生じていること。

二 現在における治療方法では十分な効果が期待できないこと。

三 被験機器の使用により被験者となるべき者の生命の危険が回避できる可能性が十分にあると認められること。

四 予測される被験者に対する不利益が必要な最小限度のものであること。

五 代諾者となるべき者と直ちに連絡を取ることができないこと。

2 治験責任医師等は、前項に規定する場合には、速やかに被験者又は代諾者となるべき者に対して当該治験に関する事項について適切な説明を行い、当該治験への参加について文書により同意を得なければならない。
 
 

1 緊急状況下における救命的な内容の治験であって、被験者となるべき者から事前の同意を得ることが不可能である場合においては、被験者となるべき者の代諾者からその同意を得るべきである。

被験者となるべき者の事前の同意が不可能で、かつ、被験者となるべき者の代諾者と連絡が取れない場合には、次の各号の全てに該当する場合に限り治験に参加させることができる。

1)被験者となるべき者に緊急かつ明白な生命の危険が生じていること。

2)現在利用可能な治療方法では十分な効果が期待できないこと。

3)被験機器の使用により被験者となるべき者の生命の危険が回避できる可能性が十分にあると認められること。

4)予測される被験者に対する不利益が最少限度のものであること

5)代諾者となるべき者と直ちに連絡をとることができないこと。

2 治験責任医師等は、あらかじめ、治験審査委員会の承認文書に被験者及び代諾者の同意なしに治験に加わった者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上を図る方法が明記されていることを確認しておくこと。

3 第2項の趣旨から、被験者の身元が明らかでない者は治験の対象としないこと。

4 このような場合でも、被験者(又はその代諾者となるべき者)に対し、できるだけ速やかに当該治験に関する説明を行い、治験の継続及びその他の適切な事項について文書により同意を得ること。

また、その経過と結果を治験審査委員会に報告すること。

 
 
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