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治験・臨床試験を開始するに当たって、それまで被験者に投与されていた薬剤(前治療薬または前治験薬)の影響を排除する必要があります。

そのため、治験薬投与前に、「完全休薬期間」(薬を全く何も投与しない期間)を設けたり、一部薬剤の「休薬期間」を設けることがあります。

※「一部薬剤の…」というのは、疾患の性質上、投与を停止できない種類の薬剤があるからです。つまり、併用薬が必ず存在するような疾患であり、そのうちのある薬剤に置き換わりうる新物質の治験・臨床試験の場合です。

このように、それまで投与されていた薬剤(前治療薬または前治験薬)の影響を排除することを、「ウォッシュアウト」と呼び、そのために設ける期間を「ウォッシュアウト期間」と呼びます。

ウォッシュアウトは、正確な治験薬の評価を行う上で必要不可欠な処置です。

また、前治療薬や前治験薬と、今回の治験薬との「相互作用」による副作用を防ぐという目的もあります。

 
 

患者の疾患の状態によっては、「休薬」が不可能である場合があります。

また、「休薬」=「非治療」 という倫理的な問題から、「ウォッシュアウト期間」を設けることができない場合もあります。

そのような場合は、現治験薬への切り替え後の、前治療薬(または前治験薬)による「持ち越し効果」(carryover effect)を考慮に入れて、治験薬の有効性評価をしなければならず、評価そのものが難しくなります。

また、それまでの治療薬に上乗せして治験薬を投与する必要がある場合は、薬剤の相互作用による副作用の発現にも、十分気を付けなければなりません。

 
 
上乗せ試験
併用薬
薬歴
相互作用(薬物・医薬品の)
併用療法
副作用
薬物有害反応(ADR)
 
 
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