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製薬企業が医師に対して行う、自社の医療用医薬品に関する情報の提供、収集、伝達活動(「プロモーション活動」)において、

「当然やらなければいけない義務」と、
「自ら守らなければならない節度
のあり方を条文化し、
行動基準」としてまとめたもの。

規制当局による法令ではなく、製薬業界団体の自主基準(自主規制)です。

通常、「プロモーションコード」と略されます。

製薬企業における実質的な営業担当者とも言えるMR(医薬情報担当者)は、常にプロモーションコードを念頭においた情報提供・収集・伝達活動を展開しています。

 
 

MRは自社製品を中心とした医薬情報(有効性情報、安全性情報等処方に関する様々な情報)を医師に迅速かつ適切に伝えることによって、医薬品の適性処方をサポートする職種です。

医療機関との価格の交渉権も無いので、本来であれば営業活動とは無縁のはずなのですが、一方で、上司からはノルマを与えられ、暗に売り上げを要求されるのが現実です。

そのため、医師に対して過剰な接待・贈答などで、売り上げアップを図る不埒(ふらち)なMRは、少なからず存在します。

しかし、MRを含め製薬企業の社員は、薬という人の命を扱う製品(生命関連製品)を扱うため、高い倫理性が要求されます。

日々の営業活動を律する自主規制が必要となり、1993年、日本製薬工業協会によって、「プロモーションコード」が作成されました。

世界的なプロモーションコードである、
IFPMA(国際製薬団体連合会)の
「医薬品マーケティングコード」
と整合性をとっています。

「利益」より「倫理」
これが、プロモーションコードの理念です。

 
 

接待・贈答・買収等によって、医師が特定の医薬品に肩入れするようになると、
医薬品の適性使用が妨げられ恐れがあるからです。

それは、
最適な処方が行われないこと、
患者の治療が適切に行われないこと

すなわち、
患者の不利益
を意味します。

また、これらの行為によって、製薬業界全体のイメージが低下することを防止する目的もあります。

 
 

7.講演会等の実施

会員会社が医療担当者を対象に行う製品に関する講演会等は、出席者に専門的情報を提供する学術的なものとする。

なお、講演会等に付随しての懇親行事や贈呈品を提供する場合には華美にわたらぬようにし、また、製薬企業の品位を汚さないものとする。

8.物品の提供

会員会社は、医薬品の適正使用に影響を与えるおそれのある物品や、医薬品の品位を汚すような物品を医療担当者等に提供しない。

9.金銭類の提供

会員会社は、直接であれ間接であれ、医薬品の適正使用に影響を与えるおそれのある金銭類を医療機関等に提供しない。

会員会社が医療機関等に提供できる金銭類であっても、社会通念を超えて過大とならないよう留意する。

なお、製薬協は、
「医療用医薬品プロモーションコード」
をさらに発展させ、
2013年1月に
製薬協コード・オブ・プラクティス
を定めている。

※製薬協会員会社のすべての役員・従業員と、研究者、医療関係者、患者団体等との交流に係る行動基準

→ 製薬協コード・オブ・プラクティス

 
 
MR(医薬情報担当者)
医薬品の適正使用
 
 
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