ランダム化治療中止試験(Randomized Withdrawal Test)

一定期間被験治療を受けた被験者が、
被験治療の継続又は
プラセボ(実薬治療の中止)
のいずれかにランダムに割り付けられる

という試験デザイン。

そのような試験の被験者は、
先行して実施された非盲検の単一群試験、
現に治療を受けている患者集団対照試験の
実薬群、
実薬対照試験の一方の群もしくは両群
から得られます。

継続治療を受ける群と
プラセボにランダム化された群
の間に生じる如何なる群間の差も、
実薬の効果を示すものとなり
得ます。

ランダム化前の治療中の観察期間は、
どのような長さでもよく、

それゆえこの方法は、
長期のプラセボ治療が受け入れられないような場合に、
効果の長期の持続性を調べるために使用できます

ランダム化治療中止アプローチは、
例えば次のような状況下で有益です。

第一に、
再発性の疾患の症状を軽減する薬剤(例えば抗うつ薬)
に適用できる場合があります。
この場合、
治療中止試験は事実上は再発予防試験となります。

第二に、
症候や徴候を抑えるような薬剤
(慢性の痛み、高血圧、狭心症等を抑える薬剤)
長期のプラセボ対照試験が困難な場合に使えます。
この場合には長期の有効性を確立できます。

第三に、
ある治療をどの程度の期間続けるべきか
の決定に特に有益
です
(例えば、心筋梗塞発作後のβ遮断薬による治療)。

また、この試験デザインの一般的な利点は、
症状の再発等、
早期離脱を可能とするエンドポイント
と組み合わせて用いると、
患者が不十分な反応のままに
プラセボを投与されなければならない期間
を短くできる
ことです。

用量の問題についても、
この種のデザインで扱うことができます。
全ての患者に初期用量として同一用量を投与した後、
中止期において複数の異なる用量(又はプラセボ)
をランダムに割り付ける

これは、
薬力学的な理由や、
未変化体や活性代謝物の半減期が長いために
実薬の蓄積が生じるといった理由から、
初期用量と維持用量が異なると考えられる場合に
特に有用な方法
です。

ランダム化治療中止試験は、
反応者のみに「強化(enriched)」されており、また、
耐薬性のない対象が除外されています

それゆえ、このような試験では、
なんら選択されていない集団から得られる治療効果より
大きな治療効果が見られる可能性がある
こと
を認識することも重要です。
このような状況が生じるのは、
過去に薬剤に反応したと思われる被験者だけを
明示的に対象にしたり、
試験の前相を完了した
(このこと自体しばしば良好な反応の指標となり、
 また常に耐薬性の指標となる)人だけを
対象にした場合と同様です。

→ プラセボ
→ プラシーボ効果 
→ 二重盲検法、二重盲検試験
→ 盲検化
→ 上乗せ試験

<プラセボFAQ> 

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