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薬動力学(薬物動態学)、薬力学を調べるために、人(=臨床)に対して行う試験。

薬物動態試験」と「薬力学試験」の総称。

→ 薬物動態試験(PK試験)

→ 薬物動態学(PK、薬動力学)

→ 薬力学試験(PD試験) 

→ 薬力学(PD)

通常、臨床薬理試験は、健常人を対象とする「第T相」において実施されることが多いので、「臨床薬理試験=第T相での試験」と思われがちです。

→ 第T相試験

→ 健常人

しかし実際には、開発の他の時点(相)で行われることもあります。

それは、患者と健常人とのPK(薬物動態)に違いがあることが、明らかになってきたため、患者に対して臨床薬理試験を実施して、その動態を確認する必要がある場合があるからです。

→ 第U相試験

→ 第V相試験

また、薬物の薬効の種類によっては、民族間でのPK(薬物動態)にも違いがあることも分かってきており、ブリッジング試験においても、薬物動態試験が必要とされる場合があります。

→ ブリッジングスタディ

 
 

第1相で実施される臨床薬理試験は、通常、治療効果をみることを目的としない試験であり、健常人(健康な志願者)を対象として実施されます。

しかし、時には、第1相において、健康に全く問題のない健常人だけでなく、特定のタイプの患者(正確には患者予備軍)、(例えば、軽度の高血圧症の患者)を対象とした試験が実施され場合があります。

症状が「軽度」であり、治療が必要と判定されるほどでなければ、「健常人」として、第1相の試験に参加することができるのです。

 
 

臨床薬理試験では、対照を置かなかったり、治験薬投与前値との比較を行ったりするのが通常です。

→ 対照

しかし、観察の信頼性を向上させるために、無作為化及び盲検化を行ったりすることもあります。

 
 
第1相において実施される臨床薬理試験は、通常、次の一つ又はその組合せの観点から行われます。

治験薬を初めて人に投与する試験は、通常、後の臨床試験のために、必要と想定される用量範囲の忍容性を決定し、予期される副作用の性質を判断するために行われます。

これらの試験には、通常、単回投与及び反復投与が含まれます。

→ 忍容性(トレラビリティ)

→ 副作用

→ 薬物有害反応(ADR)

→ 単回投与試験

→ 反復投与試験

 
 

薬物の吸収、分布、代謝、排泄に関する特徴の検出は、医薬品開発計画の全体を通して行われます。

第1相において実施される薬物動態試験の
重要な目的の一つは、これらの特徴を予備的に見出すことです。

→ ADME(薬物動態)

薬物動態は、独立した試験において評価されることもあれば、有効性・安全性・忍容性の試験の一部において評価されることもあります。

薬物動態試験では、薬物のクリアランスを評価し、未変化体または代謝物の蓄積の可能性及び薬物相互作用の可能性を予期することが特に重要です。

また、より特殊な問題に答えるために、後の相でいくつかの薬物動態試験が行われることもよくあることです。

経口投与される医薬品の多く、特に薬物放出が制御されるべく設計された製剤においては、バイオアベイラビリティに対する食事の影響を検討する試験は重要です。

→ バイオアベイラビリティ

代謝・排泄障害(腎・肝疾患)を有する患者、高齢者、小児、女性及び人種のサブグループのような部分集団における薬物動態の情報を得ることも考慮しなければなりません。

多くの医薬品については、薬物間相互作用の試験は重要です。

これらは一般的に第1相より後の相で実施されますが、代謝と相互作用の可能性を検討する動物試験及び in vitro 試験の結果によっては、より早期に実施されることもあり得ます。

→ 相互作用(薬物・医薬品の)

→ in vitro(イン・ビトロ)

 
 

薬剤及びエンドポイントによっては、
薬力学試験(PD試験)及び、薬物の血中濃度と反応に関する試験(薬物動態/薬力学的試験、PK/PD試験)を、健常人または「目標とする疾患を有する患者」を対象として行うことがあります。

患者を対象とする試験で、適切な指標がある場合には、薬力学的データから薬効及び予想される有効性の初期の推測が可能です。

これらの薬力学的データは、後の試験における用法・用量の設定に役立つことがあります。

→ エンドポイント

薬効または見込まれる治療上の利益の予備的検討が、副次的な目的として第1相で行われることがあります。

一般的にはこのような試験はより後の相で行われますが、この初期的段階に患者に短期間治験薬を投与することにより薬効が容易に測れる場合には、この相での実施が適切なこともある、とされています。

臨床薬理試験は、ICH「臨床試験の一般指針」(1998/4/21)に 記載されているように、従来のように第T相試験に限定せず、場合によっては、第4相まで必要な試験法であるとされています。

 
 
第T相試験
健常人
薬物動態試験(PK試験)
薬物動態学(PK、薬動力学)
ポピュレーションPK
PK/PD試験
薬力学(PD)
薬力学試験(PD試験)
ADME(薬物の体内動態)
血中濃度
最高血中濃度(Cmax)
最高血中濃度到達時間
(Tmax)
半減期(t1/2)
血中濃度曲線下面積
(AUC)
平均滞留時間(MRT)
分布容積
治療薬物モニタリング
(TDM)
線形性
初回通過効果
バイオアベイラビリティ
生物学的同等性試験
ジェネリック(後発品)
クロスオーバー法
溶出試験
忍容性(トレラビリティ)
安全性
副作用
薬物有害反応(ADR)
単回投与試験
反復投与試験
対照
相互作用(薬物・医薬品の)
in vitro(イン・ビトロ)
薬理学
作用機序
製剤学
製剤
薬物
医薬品
医療用医薬品
薬剤
第U相試験
第V相試験
ブリッジングスタディ
 
 
治験Q&A. 第T相試験で健康な成人を対象とするのはなぜか?
治験Q&A. 第T相試験の対象が男性だけなのはなぜか?
 
 
治験ナビ−第T相試験の参加者募集ページ
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