後向きコホート研究(retrospective cohort study)

前向きコホート研究では、
対象者の曝露要因を研究者が調べるところから
研究が始まりますが、

後ろ向きコホート研究では、
すでに曝露が起こってしまった後で、
研究者が事後的に(後ろ向きに)その状況を調べ
さらにそこから、その集団を追跡調査することで、
疾病の発生を確認します。

事故によって高濃度の化学物質や放射線などにさらされた産業労働者の曝露状況を事後的に調べ、
その集団の癌発生率との関連性を見る場合などに用いられる方法です。

症例対照研究後ろ向き研究)との違いが
一見すると分かりににくく混乱するのいつも困るのですが、

後ろ向きコホート研究は、
いったん後ろ(過去)を研究してから、
あくまでも前向きに(未来に向かって)追跡調査していくので、
むしろ、
前向きコホート研究の一種 と言えます。

ですから、
「後ろ向きコホート研究」という名前は本来不適切です。
この名前を何とかしてほしいものです。

いつの時点で集団を要因分類するのか、
観察・調査の方向
などについて時間軸でまとめてみました。

 
過去
現在
未来
前向きコホート研究  
要因分類
観察開始

観察
後ろ向きコホート研究
記録調査
要因分類

観察開始

観察
症例対照研究
ケースコントロールスタディ
(後ろ向き研究)

記録調査
要因分類
調査開始
 

→ 前向きコホート研究(前向き研究) 

→ コホート研究 
→ 大規模介入試験

→ 後ろ向き研究(レトロスペクティブ・スタディ)
→ 症例対照研究(ケースコントロール・スタディ)

→ 疫学 
→ 薬剤疫学
→ 臨床疫学
→ 疫学研究
→ 疫学的調査
→ EBM (Evidence Based Medicine) 

→ バイアス 
→ 無作為化

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