ICH(International Conference on Harmonisation
         of Technical Requirements for Registration
         of Pharmaceuticals for Human Use )

日本語では、
日米EU医薬品規制整合化国際会議
日米EU医薬品ハーモナイゼーション国際会議
などと訳されます。
完全には訳が統一されていないようです。

(1)ICHとは:

ICH(アイ・シー・エイチ)とは、
今や、世界の医薬品事業30兆円のうちの
80〜85%を供給し、消費する
日・米・EUの3極間で、
新医薬品の製造(輸入)承認に際して要求される資料
調和(共通化)することによって、
医薬品開発迅速化・効率化を目指す会議
のことです。

また、
ICHの会議によって協議・合意決定された取り決め事項

を「ICHガイドライン」と呼び、
日米EUでの医薬品開発におけるガイドライン
としての役目を果たします。

ICHは91年の発足以来、3極(日・米・EU)の持ち回りで
2〜3年に1回のペースで開かれています。
日本での開催は95年に1度開催されています。

2)ICHの目的:

日米EU三極の新医薬品の
承認審査資料関連規制の整合化を図ることにより、
データの国際的な相互受入れを実現し、
有効性や安全性の確保に妥協すること無く、
臨床試験や動物実験等の不必要な繰り返しを防ぎ、
承認審査を迅速化するとともに、
新医薬品の研究開発を促進し、もって、
優れた新医薬品をより早く患者の手元に届けること

要するに、
日米EUで治験の方法を統一化することにより、
お互いに自分の国で実施した治験データを、
相手国でもデータとして使える
ようにして、
治験期間の短縮治験費用の節約をはかりましょう
という事です。

3)問題点:

一見、日本の製薬メーカーにとっても
いいことずくめに思えますが、実際は、

医薬品開発力がある海外(外資)の製薬メーカーが、
治験のスピードが早い海外で実施した治験データを
日本に持ち込み、あとは、
追加確認の為の小規模の治験のみ実施して、
従来より短期間で厚生労働省の承認を得る

ことができるようになります。

治験期間が短くなり、早く市場に投入できるので、
日本の医薬品市場を独占しやすくなります。

ICHガイドライン自体は恣意的でなく、
とてもよくできていますが、
日本の製薬メーカーは医薬品開発力が弱く、
また、日本では治験に時間がかかるので、
結果として、
日本の製薬メーカーにとって
不利なガイドラインとなりました。

そこで、日本の製薬メーカーも海外で治験を実施し、
そのデータを日本に持ち込んで申請する
という事例が増えてきました。
その方が、治験期間が短縮できるからです。

これを「治験の空洞化」と呼びます。

このままでは、
日本はいつまでたっても 治験を実施する体制が整わない
という問題が指摘されています。

→ ICHガイドライン
  (国立医薬品食品衛生研究所 化学物質情報部)

→ 治験の空洞化 
→ 治験の活性化

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