治験コーディネーター/CRC

◇ 治験コーディネーター(CRC)ついて説明します。 ◇

1.治験コーディネーターとは?
2.治験コーディネーターの仕事
3.治験コーディネーターとインフォームドコンセント
4.治験コーディネーターの養成
5.治験コーディネーター関連リンク集

(1)治験コーディネーター(CRC)とは?

治験実施施設にて
治験の進行をサポートするスタッフ

の職種を指します。

===================================

<CRCの定義>
  質の高い治験を
  倫理的な配慮の下に
  科学的に、
  適正かつ円滑に進めるため、
  被験者との調節を行い、
  治験責任医師等を支援する者。

===================================

具体的には、

インフォームドコンセントや同意説明、
参加者の心のケアなどの、
医学的判断を伴わない被験者に係わる業務や、

治験が円滑に行われるように、
治験(臨床試験)に係わる事務的業務、
治験(臨床試験)に携わるチーム内の調整をする業務
を担当します。

治験コーディネーターとしての専門の資格はありませんが、
主に看護師資格者や薬剤師資格者、時には臨床検査技師が
その役目を果たすことが多いようです。

欧米で用いられている、
クリニカルリサーチ・コーディネーター
(Clinical Research Cordinator)

の日本語訳です。
略して、CRC(シー・アール・シー)と呼ぶことも多いようです。

所によっては、

リサーチナース(Research Nurse)
スタディナース(Study Nurse)

などとも呼ばれます。

最近では、「治験」だけでなく、市販後臨床試験など、
様々な段階の「臨床試験」を担当するようになってきているので、
臨床試験コーディネーター」と呼ぶ所も増えてきていますが、
今のところは、「治験コーディネーター」または「CRC」が一般的です。

リサーチナース、スタディーナースという呼び名は、
看護師資格者に限定されるということで、
徐々に減少しているようです。

→ 治験コーディネーター@治験用語集

▲Topへ

(2)治験コーディネータの仕事

治験コーディネーターの業務範囲は非常に幅広く、

○ 患者へのインフォームドコンセント(Informed Consent)
○ 治験参加者のスケジュール管理やケア(精神的ケア、相談相手)
○ 薬剤部門や検査部門、治験担当医師など、
  治験(臨床試験)に携わるチーム内の調整
○ 症例報告書(Case Report Form:CRF)の作成

場合によっては、

○ 患者からの採血 (看護師有資格者に限り)

を行う場合もあります。

いずれにせよ、非常に多彩な能力が求められます。
特に、患者とのコミュニケーション能力は不可欠で、
その点では、
看護師資格、看護師経験のある治験コーディネーターが
最適だと言われています。
症状に関する知識も豊富であり、
患者のちょっとした変化も見逃さないという点でも
期待されています。

もちろん、
薬剤師資格のある治験コーディネーターにも持ち味があり、
薬剤の知識があるため薬剤部との調整などで力を発揮する
という特徴があります。

SMOなどから派遣される治験コーディネーターの場合は、
業務範囲を特定して受託する場合と
あるゆる業務を一括して受託する場合があります。

▲Topへ

(3)治験コーディネーターとインフォームドコンセント

治験参加者にとって一番身近な存在が、治験コーディネーターです。
治験に参加する際に、まず、 インフォームド・コンセントを
治験コーディネーターから受けることになります。

もちろん、
治験コーディネーターを設置していない治験実施施設では、
治験担当医師から受けることになりますが、
傾向として、治験コーディネーターの数は増えてきていますので、
今後、行われる治験の大部分の治験に、
治験コーディネーターが関わる事になると思います。

インフォームド・コンセントとは、
説明した上での同意」と訳されます。

つまり、患者のメリットだけでなく、
デメリット(副作用など)についても説明した上で、
治験参加に同意してもらうというものです。

この考え方は、欧米より導入された考え方で、
欧米では、通常医療においても、
治療法自体を患者自身が決定するという
自己決定権」の行使の概念が、
医師にも広く受け入れられています。

医師が患者と対等であるという、
日本人にとっては信じがたい考えが、
欧米では一般的なのです。

日本の医療の現場では、患者が治療法に口を出すと、
嫌な顔をする医師が未だに多く見られます。

その点、治験では、
新しい薬や治療法についてのメリット・デメリットが
「インフォームドコンセント」の理念に従い、細かく説明され、
患者自身が治験に参加するかどうかを
「自己決定」できるのです。

しかも、患者が治験の内容について質問したい場合でも、
やさしく、親身に対応してくれる、
治験コーディネーターに相談できるのです。

治験に参加している方、これから参加されようとしている方は、
もし、治験について疑問や不安を感じたら、遠慮せずに、
治験コーディネーターに相談して下さい。

→ インフォームドコンセントとは?

▲Topへ

(4)治験コーディネーターの養成

治験コーディネーターは欧米では、
いまや 治験の実施に不可欠な存在となっています。
日本でも、その重要さが認識されてきており、その養成が急務となっています。

日本では、1998年5月、最初の治験コーディネーター養成研修が
日本看護協会看護教育・研究センターで実施され、
その後、日本病院薬剤師会、日本薬剤師研修センター、文部省などで
行われています。
最近では、SMOの業界団体(日本SMO協会、SMO協同組合)やNPOなども、CRC養成講座やCRC研修を実施しています。

現在は、各団体が個別にCRCを養成していますが、
将来は、これらを統一した機関の設置と、
治験コーディネーター資格制度の開設が必要でしょう。

参考記事:
2001年10月5日:CRC社内認定制度創設(シミックCRC)

財団法人パプリックヘルスリサーチセンターによるCRCセミナー
財団法人パブリックヘルスリサーチセンターが
「乳癌患者のQuality Adjusted Life Year 向上のための
心理社会的介入を含む治療法開発」 支援事業の一環として
財団法人日本科学技術連盟と共催で開催するセミナー。
(対象:乳癌臨床試験に従事されているCRCを中心に、
     製薬企業・CROのモニター、開発担当者)

▲Topへ

→ 治験コーディネーター/CRC関連リンク集

▲Topへ

←治験ナビ・フレームトップページ